「焼鳥屋で世の中を明るくしていく」株式会社エターナルホスピタリティグループ (旧株式会社鳥貴族ホールディングス)
鳥貴族は、大倉忠司氏によって1985年に大阪府東大阪市で創業
2024年5月1日、株式会社鳥貴族ホールディングスは、株式会社エターナルホスピタリティグループに社名を変更
鳥貴族の名前の由来は、創業者である大倉忠司氏の2つの想いが込められています
- お客様を「貴族」のように大切にする: お客様一人ひとりを大切にし、満足度の高いサービスを提供したいという強い思いが込められています。
- オシャレな名前にする(女性客を増やす): 当時、焼き鳥屋は男性客が中心のイメージでしたが、女性客にも気軽に立ち寄ってもらえるような、おしゃれで覚えやすい店名にしたかったという狙いがありました。
つまり、「鳥貴族」という名前には、「お客様を大切にし、多くの人に愛されるようなお店にしたい」という創業者の熱い思いが込められているのです
主な事業内容
- 焼鳥店の運営:
- 298円均一: ほぼすべてのメニューが298円均一という価格設定が特徴。これにより、お客様は気軽に様々な種類の焼き鳥を楽しむことができる。
- 豊富なメニュー: 焼き鳥だけでなく、一品料理やドリンクなど、幅広いメニューを取り揃えている。
- 大衆的な雰囲気: 明るく開放的な雰囲気の店舗が多く、気軽に立ち寄れるのが魅力。
- フランチャイズ事業:
- 全国展開: フランチャイズ方式を採用し、全国に店舗を展開。
- 安定した品質: メニューの標準化やマニュアル化など、効率的な店舗運営を行い、安定した品質のサービスを提供。
- 新業態の展開:
- TORIKI BURGER: ハンバーガーをメインとした新業態のお店を展開。
- やきとり大吉: 焼鳥をメインとしたテイクアウト専門のお店を展開。
代表取締役会長CEO兼CCO 大倉忠司
- 名前: 大倉忠司(おおくら ただし)
- 生年月日: 1960年2月4日
- 年齢: 64歳 (2024/12/12時点)
経歴
- 大阪府東大阪市生まれ
- 実家はブリキ加工の町工場。祖父は、玩具製造会社「大倉商店」を創業。
- 辻調理師専門学校卒業: プロの料理人を目指し、辻調理師専門学校を卒業。
- ホテルでの経験: リーガロイヤルホテルでウェイターとして働き、接客業の楽しさを知る。
- 独立と鳥貴族の創業: 知人の誘いで焼き鳥店を経営し、1985年に独立。現在の「鳥貴族」1号店をオープン。
- 280円均一価格の導入: 全メニュー280円均一という画期的な価格設定で、多くの人々に支持される。
- 上場: 2014年にジャスダック上場、2015年に東証2部、2016年に東証1部に上場。
- 2023年現在、東京・名古屋・大阪を中心に600店舗以上出店する。
性格
- チャレンジ精神旺盛: 新しいことに挑戦することを恐れない積極的な姿勢
- 顧客志向: 顧客のニーズを常に意識し、顧客満足度の向上に努める
- コスト意識の高さ: 280円均一という価格設定からもわかるように、コスト意識が非常に高い
- 実行力: 考えたらすぐに実行に移す行動力
大倉忠司はどのように成功したの?
大倉忠司氏の成功は、彼独自の経営哲学と、時代の流れを捉えた戦略、そして並外れた実行力が組み合わさった結果と言える
大倉忠司氏の成功の要因
- 280円均一という画期的な価格設定:
- 全メニュー280円均一という分かりやすい価格設定は、顧客にとって大きな魅力となり、幅広い層から支持を集めた。
- コスト管理を徹底することで、この価格を実現し、顧客に高品質な料理を低価格で提供することが可能に。
- 顧客志向の経営:
- 顧客のニーズを常に意識し、顧客満足度の向上に努めている。
- メニュー開発や店舗デザインなど、あらゆる面で顧客の声を反映。
- 徹底したコスト管理:
- 280円均一という価格設定を実現するために、食材の仕入れから人件費まで、あらゆる面でコスト削減
- コスト意識は、鳥貴族の企業文化として根付いている。
- スピード感ある意思決定:
- 市場環境の変化に迅速に対応し、新しいメニューやサービスを積極的に導入。
- 変化を恐れずに、新しいことに挑戦する姿勢が、鳥貴族の成長を支えてる。
- 組織力と人材育成:
- 従業員一人ひとりが、会社の目標を共有し、一体となって働けるような組織作りを推進。
- 従業員の育成にも力を入れており、人材の育成こそが会社の成長につながると考えている。
成功の秘訣を紐解く
- 辻調理師専門学校での学び: プロの料理人としての基礎を学び、食への深い理解を深めたことが、メニュー開発や品質管理に活かされている。
- リーガロイヤルホテルでの経験: 接客業の楽しさを知り、顧客志向の経営の礎を築く。
- チャレンジ精神: 新しいことに挑戦することを恐れない積極的な姿勢が、常に新しいアイデアを生み出す。
- 実行力: 考えたらすぐに実行に移す行動力が、鳥貴族の成長を加速させている。
まとめ
大倉忠司氏の成功は、単に価格設定が良かったというだけでなく、彼自身の強いリーダーシップ、顧客志向の経営、そして組織力など、多岐にわたる要素が複合的に作用した結果と言えるでしょう。彼の成功は、多くの経営者にとって、大きな学びとなるはずです。
大倉忠司の具体的な成功エピソード
大倉忠司氏の成功には、数多くのエピソードが考えられますが、特に印象的なものとして以下の点が挙げられます。
1. 280円均一の決断
- 背景: 当時の焼き鳥業界は、価格帯がバラバラで、顧客が価格を比較しにくい状況でした。
- 決断: 全メニューを280円均一にするという、業界初の試みを敢行しました。
- 結果: この価格設定は、顧客にとって分かりやすく、非常に魅力的でした。結果、多くの顧客が「鳥貴族」に足を運ぶようになり、急成長のきっかけとなりました。
2. 徹底したコスト管理
- 食材の仕入れ: 大量仕入れによるスケールメリットを活かし、食材のコストを削減しました。
- オペレーションの効率化: 厨房のレイアウトや調理方法を工夫し、人件費を抑えました。
- 店舗デザイン: シンプルな内装にすることで、初期投資を抑え、コスト削減に貢献しました。
3. 顧客の声を活かしたメニュー開発
- アンケートの実施: 顧客へのアンケートを定期的に実施し、顧客のニーズを把握しました。
- 新メニューの開発: 顧客の要望を反映した新メニューを開発し、顧客満足度の向上に努めました。
- 季節限定メニュー: 季節に合わせたメニューを提供することで、顧客の来店頻度を高めました。
4. フランチャイズ展開の成功
- フランチャイズ制度の構築: 標準化されたオペレーションマニュアルを作成し、フランチャイズ展開を円滑に進めました。
- フランチャイジーとの連携: フランチャイジーとの連携を密にし、サポート体制を強化しました。
- 全国への展開: 短期間で全国に店舗を展開し、ブランド認知度を向上させました。
5. コロナ禍における対応
- テイクアウト・デリバリーの強化: コロナ禍において、テイクアウトやデリバリーサービスを強化し、売上減少を食い止めました。
- 新しい生活様式への対応: 店舗内のレイアウトを変更したり、非接触型の決済システムを導入したりするなど、新しい生活様式に合わせた店舗運営を行いました。
その他
- 従業員への徹底した教育: 従業員一人ひとりが、会社の理念やサービスの質を理解し、顧客に最高のサービスを提供できるように教育しました。
- 地域社会への貢献: 地域社会への貢献活動にも積極的に取り組み、企業としての社会的責任を果たしています。
これらのエピソードは、大倉忠司氏の経営哲学である「顧客第一主義」「コスト意識の高さ」「スピード感ある意思決定」「人材育成」などを裏付けるものです。これらの要素が複合的に作用し、大倉忠司氏は「鳥貴族」を成功へと導いたと言えるでしょう。
これらのエピソードから学べること
- 顧客視点を持つことの重要性: 顧客のニーズを常に意識し、顧客満足度の向上に努めることが、企業の成長に不可欠です。
- コスト意識を持つことの重要性: コストを意識することで、企業の収益性を高め、安定的な経営を実現することができます。
- スピード感を持って行動することの重要性: 市場環境は常に変化しているため、変化に迅速に対応できる能力が求められます。
- 人材育成の重要性: 従業員一人ひとりが成長することで、企業全体が成長します。
大倉忠司氏の成功は、多くの経営者にとって、大きな学びとなるはずです
書籍
- 『鳥貴族「280円均一」の経営哲学』東洋経済新報社 (2012年11月29日)
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